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自伝。山奥の料理屋さん。

姫路の山奥にある料理屋さん。
忙しいのは土日だけである。

でも、その土日の忙しさと来たら!

平日は、お昼はそれでも結構お客さんは来る。

お昼時を除けば、平日はずっと仕込みをしている。

パートさんも多く働いていた。

料理人は、料理長を除くと僕を含めて三人。

店の大きさの割には少ない。

そして、お店は年中無休なので、平日、交替で休みをとる。

だから、土日を除くと三人の料理人しかいない。

今までみたいに、「ボウズ」と呼ばれる若い子はいなくて、

雑用や盛り付けなど、すべてパートのおばさんがこなす。

たしかに、パートのおばさんはよく働く。

お店は、結構田舎にあり、パートさんは、近所に住んでいる人が多い。


料理は、今まで習ってきた料理と少し内容が違う。

どっちかと言えば、見た目、演出に力を入れている感じだ。

ま、場所が山奥だけに、魚料理と言えば「鮎、鯉、岩魚、マス」など。

あとは、山菜がメインだから仕方がない。

和牛、地鶏なんかも扱っていた。


ただ、料理長は、仕事が出来る人で、このお店の料理長になるまえにも、

ホテルの料理長をこなしていた。


昼御飯を食べ終えると、よく、料理長に声をかけられた。

なんせ、平日のお昼過ぎてからはお客さんがほとんどこない。

なので、よく山へ、料理に添える紅葉や笹の葉、時には山菜などを採りにいった。

2時頃に出発し、時には帰りが6時頃、何てこともあった。

完全にサボりだ!

ロープウェイで、書写山に登ることもあった。

正直、楽しかった。


お店の営業は、8時まで。

いつも、8時丁度にタイムカードを押して帰る!

そんな日々が続いた。



続く…

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